プロポリスは、古代から現代まで次のような使われ方をしています。
〇抗菌・殺菌・抗ウイルス・・・カビや細菌、ウイルスなどの増殖を阻害する
古代ギリシャの文献や中世の記録にも記されているように、傷口の化膿や食物の腐敗などを防ぐ抗菌・殺菌作用は最も古くから知られてきたプロポリスの作用です。また、インフルエンザや風邪をはじめ、ウイルス感染によって起こる肝炎、結膜炎に対する効果も確認されています。
〇鎮痛・・・痛みを鎮める
傷にプロポリスを塗ると痛みはすぐ治まる、手術後の傷の痛みが和らぐ、といった報告はたくさんあります。プロポリスは、「天然のアスピリン」と呼ばれるほど鎮痛作用が優れています。自然の中でミツバチが作り上げたものなので、副作用の心配も無く、しかも効果も高いのです。
〇抗炎症・・・炎症を鎮める
炎症は、ウイルスや細菌に感染したり、傷を負ったり、血行が悪くなるなどの原因で起こり、充血や腫れ、発熱、痛みなどの症状をともないます。プロポリスは、こうした炎症を引き起こす病気にも効果があります。プロポリスの消炎作用や炎症予防作用は、天然の抗生物質として、炎症の原因となる体内物質を抑制したり、血行不良を改善することでもたらされる、と考えられています。
〇抗アレルギー・免疫調整・・・体外から侵入する異物を排除する仕組み
プロポリスは、免疫を担う免疫細胞の働きや、人体のガンの抗体となるBRM (生物学的応答調節物質)を作り出す働きを活性化させる作用があると言われています。つまり、免疫力を高める働きを助ける成分がプロポリスには含まれているのです。また、アトピーや花粉症などのアレルギー病は、食品や花粉、ダ二などの抗原が体内に入って、肥満細胞からヒスタミン(タンパク質中のヒスチジンの分解によって生じる物質)が遊離してしまうことで起こります。プロポリスには、このアレルギーの発症を予防する作用のあることがわかっています。
〇細胞活性・再生・・・細胞の新陳代謝を高める
ケガをしたり手術をした後、プロポリスを飲んでいると、傷の修復が早く、傷跡も残らずきれいに治ったという報告がたくさんあります。プロポリスに細胞を活性化させ、その増殖を高める作用があるからだと考えられます。人間の体は、約60兆個の細胞で構成されていると言われています。それら細胞のすべて(脳細胞を除く)は、約3力月周期で新陳代謝(古いものと新しいものの入れ替わり)をくり返しています。プロポリスは、その新陳代謝を活発にしてくれるのです。
〇造血・・・脊髄での造血能力を高める
プロポリスには細胞を活性化させる作用があるので、血液を製造する骨髄の細胞をはじめ、白血球の働きも高めてくれると考えられます。また、プロポリスを摂取することで、健全な血液の製造に欠かせないビタミンやミネラル、微量栄養素を供給することになり、よい血液が造られる働きを支えることになります。
〇血管強化・血流改善・・・血管や血流の改善を図る
抗酸化成分が豊富なプロポリスには、活性酸素を消去し、動脈硬化の進行を抑える優れた働きがあります。さらに、細胞活性化作用によって血管そのものを柔軟で、丈夫なものにしてくれます。実際、プロポリスを飲みつづけたところ、動脈硬化や高血圧が改善したという報告が多数あるのです。また、血管が柔軟になり、血流もよくなれば、冷え性などの不快症状も改善されやすく、寝たきりによる床づれの防止、脳梗塞の後遺症の軽減など、さまざまな効果が期待できます。
〇抗腫瘍・抗ガン・・・ガン(腫瘍)に対するさまざまな効果
プロポリスの効果の中で近年、最も注目されているのは、抗腫瘍作用、抗ガン作用でしょう。その作用は、多くの動物実験で確認され、人による臨床報告も数多くあります。抗腫瘍作用を具体的にいうと、発ガン予防、ガン化抑制、転移抑制、副作用の軽減、といったことになります。この中でも、プロポリスがガン細胞を殺す働きを持つことは日本人の研究者によって確認され、日本癌学会でも発表されています。
〇活性酸素除去・・・活性酸素を除去する
プロポリスは、活性酸素など、遺伝子に悪影響を与える物質の生成を抑えるとともに細胞を活性化・強化して、物質の悪影響を抑制する働きを持っています。したがって、プロポリスを飲んでいると、ガンの予防や再発防止に役立つのです。
〇ストレス緩和・・・心身の緊張を緩める
プロポリスは、ストレスを緩和させる働きがありますが、その源泉のひとつは香りにあります。プロポリスの香りをかぐと、森林浴と同様、心身をリラックスさせるフィトンチッド効果があります。これは、近年人気を集めているアロマテラピーと同じような効果と考えればいいでしょう。さらに最近では、自律神経を整えることでストレスを緩和する働きも注目されています。
〇抗疲労・・・体力の消耗、日常の疲れ、倦怠感、発熱性消耗に効果
近年発表された研究により、身体疲労へのプロポリスの有効性が示唆されています。